ペーパー/番田 
 

私は歩いてきた
今日も 名もない 芸術家として
作品としての思いを 全て その中に込めてきた
吐き出す 思いなど 見えなかった 私は
何も見えなくなるくらいに
降りしきる その 雨の日も何もなかった
私の 目の前には ただ
生きているということがあっただけだ


ホームから 私は
駅を歩きながら 自分である思いも
そこになくして歩いてきた そして
私は 時の赴くままに 日記を
ただ そこに 書くように
遠い彼方を目指して 私は
遠くへと歩いてきた


そこに何も見えなくなるぐらいに
風の中を 私は
呼吸することも忘れて 一体 何をするのだろう 
そし
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