街灯がひとつ/三条麗菜
 
私がひとり
あなたを待つ場所には
街灯がひとつ

災いが襲った街は
まだ暗闇の中なのに
この光は私ひとりだけを
照らしています

見上げれば
それは思いの外まぶしく
波打つガラスの模様も見えます
何事もなかった私が
意味もなく照らされていては
いけない気がします

あなたが来れば
この罪悪感も
消し飛ぶことでしょう
私は何もかも忘れるのです
私は生きる時間を楽しみ
それだけに身をゆだねるのです

あなただけが
許してくれればいい
きっとそれでいい

このところ毎日
恐ろしいニュースが流れ
そこから目をそらすなと
今はすべての人が
歯を食
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