天国の歌/草野春心
 
をうたっている
  だれかといっしょに

 「どこか遠い、
  高いところにある階段
  それを昇れば天国さ!
  天国は楽しい。
  天国は美味しい。
  天国は魅惑する。
  天国はそこにある
  われわれはただ
  階段を昇ればいい!」




  つかのまの歓びにむかって
  みせかけの幸せにむかって
  天国の歌はうたわれる



  昨日を
  忘れないで
  今日を
  投げやらないで
  明日を
  侮らないで
  生を生きるものにしか
  その歌はとどかないから



  ぼくも天国の歌をうたっている
  
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