uni/385
目覚めのよい朝
陽の光を浴びようと
玄関を開けると一面
積もっている
靴を履いて
一歩踏み出す
心地よい音がする
サクサク サクリサクリ
uniの6B鉛筆だ
書き方の時間
「夏」の字は美しい
右下隅っこの記憶
カンニングなんか
してないよ先生
ちゃんと勉強してきたもん
机に字を書いたのは
悪いことだけど
ほんとにほんとうに…
陽射しが角度を変える
白く燻りはじめる
目にしみる 瞑る
削りカス プスプスプス
立ちすくむ 時間の中
いつしか一筋の煙
青空に吸いこまれていく
いつも通りの 一日始まる
(04.11.05)
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