オープンGの季節/ホロウ・シカエルボク
 
イェー、イェー、フゥー!


ラブホテルの並ぶ川沿いに向かって小さな橋を渡るとき、そこで現実感がなくなるんだってよく言ってた、小さな山とファンシーなホテルと、バカ高い空のせいできっとそんなふうに感じるんだって、そうして欄干に腰をかけてハモニカを吹いた、追悼のようなマイナー、小石のように川面で跳ねていた


音を忘れたテレビは
同じニュースを繰り返してる
きみはどのあたりにいたのだろう
あれ以来ハモニカは聞いてなかった


ぼくらはまるで小石みたいだ
オープンGのチューニングを
いまではぼくは忘れてしまった




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