ユニコーン/うめぜき
ユニコーンが死んでしまった
その肉体は光の粒子になっていく
必死になって眼を閉じる
ものの
刺青のようになっては流れ落ちた
わたしの中の漆黒の夜空には
時々星が浮かんでは消えていく
朝が夜をほどいていくと
ユニコーンの背中に乗っていたはずの君が
小さな寝息を立てている
光をくべた窓枠にわたしの影が焼き付いたのか
蹄の音が鳴り響いていくと
その沈黙
に
君
君の呼吸
君の声を思い出そうとするも
ユニコーンの戦慄きが聴こえて来るかのようだ
耳を塞いでみる
お母さんが歌ってくれていた
子守唄が揺れている
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