愛に関する覚書と考察/はるな
うんなら、それはそもそものはじめから愛ではなかったのだ。それは疑うべきものじゃない。それはいつもただそこにあって、何かの拍子にそこにあることを知って、ほほ笑むようなものなのだ。たぶん愛は最初からそこにあるのだ。いつからとか、いつまでとか、そういうことじゃなく。ただそこにあって、私たちが気付かないでいるだけなのだ。
愛はそういうものであってほしい。
ただあるべきものとしてここにありたいし、ただあるべきものとしてそのものを認められたらどんなにいいだろう。疑いや、意味や、理由や、いつだってそういうものを見つけてしまうのは、たぶん不安だからだ。そこにあるものを認めたり、許したり、愛したりしてしまう
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