愛に関する覚書と考察/はるな
べてがあるがままにそこにあるということ。それは尊くて、残酷なことだ。
けれどそういう気分はなかなかやってこないし、いつも長くは続かない。
誰かを(何かを)愛するとき、それが他の誰かを愛さない、ということになってはいけない。そういう愛はかなしい。たぶんそれは愛でさえない。では誰かを愛するということは、ほかの誰も彼もを愛することか、と言えばそれはちょっと違う。愛はそういうものではない。愛はあるときの一点の感情ではないと思うのはだからだ。愛と言うからにはそれは持続するものであるべきだ。もちろんそれはごく短い期間かもしれないし、終わることもある。でも、あとになってからあれは愛じゃなかった、と言うん
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)