殺戮のスモウ取り/オノ
 
俺はそういう気持ちでオーナーを止めるのをあきらめた。
裏口からさほど距離もない、ホテルの駐車場の裏手のあたりで
オーナーの死骸と荒らされた荷物が発見されたのは
それから数時間後、日が落ちて間もなくのことだった。
食料は再びロビーに戻された。

日没二時間後。停電が起きた。
わずかな雪明りをのぞいては完全な闇。
大雪による断線か、それとも犯人が手動でブレーカーを
落としたのかは判別がつかない。
しかし、いずれにしろこの闇が続くことは危険だ。
大学生4人のグループがブレーカーのある管理室まで
様子を見に行くことになった。
唯一の懐中電灯と、弱弱しい果物ナイフ数本を持って。

[次のページ]
戻る   Point(4)