どうでもいい話/佐々宝砂
朝飯の味噌汁ぶっかけ飯(俗に「猫まんま」ともいうが、猫は味噌汁ぶっかけ飯なぞ喰わない。味噌汁ぶっかけ飯を喰うのは犬だ。故に我が家では、味噌汁ぶっかけ飯を「犬まんま」と呼ぶ。「猫まんま」は鰹節をかけた飯を指す。なんて実にどうでもいい話だなあ)を食べながら、詩を書こうとか、ヒヒョーを書こうとか、あれ書こうとかこれ書こうとかいろいろ考えたのだけれど、なーんにも出てこなかった。もう、小気味よいくらいに空っぽな気分なのである。
だけど別に不幸ではない。鬱でもない。不機嫌でもない。かといって幸福で楽しくて機嫌がよいわけでもない。要するに何でもない。何か言いたいことがあるかというと、特にない。何もないのに
[次のページ]
戻る 編 削 Point(9)