雨のお散歩/
はだいろ
れも、
悲しんだりもしない。
もう終わりがきたのだ。
ただそれだけのこと。
静かに、
ひそやかな話をする。
ぼくとあのひとは、
からだを合わせることもせず、
ただ歩こう、とおもった。
しみじみとしたふれあいを感じた。
それは、
あたたかさとあたたかさがふれあうことで、
もっとあたたかくなること。
雨がふっていたので、
街に人がいなかった。
もういなかった。
ぼくらふたりだけ、へいきで歩いていった。
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