イメージできるかい?/はるな
る。
愛や、夢や、可能性や、または不可能性について。
それはイメージであって、現実ではない。そのことを知りながら、きみはイメージすることができる。
それは愉しい。イメージすることは、愉しい。愉しいことばかりではないけれど、やはり、愉しい。きみはそう感じている。
あらゆる可能性があるということ、つまり、あらゆる不可能性が、ここに一緒くたに存在するということを。
きょうはもう寝よう。きみのために、わたしのために、彼のために、彼女のために。失われ、そして得られてゆく多くのものものに。
きみはいまでは祈ることもできる。
墓標も、偶像もないままに、祈ることができる。
きみは許しを知っている。それは喜ぶべきことだ。いつかきみはまた、許されざるものの存在を認めるだろう。愛を信じることもやめてしまうかもしれない。きみはでも、いまやそのことさえイメージすることができる。
そのときに考えればいい。いつでも戻ってくればいい。とりあえず次の一秒はすでにきみに与えられている。そのまた次の一秒についてはわからないが。それは誰にもわからない。だからイメージするんだ。さあ、眠ろう。
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