噴水の片蔭(九)/信天翁
 
ぶりょうに甘んじている 昼さがり
盲目のトルソは連発し始めた
  邪「気」のなまあくびを・・・・

(なんということだ) 

「血」の経絡と

      「水」の脈路は撹乱され

そのたびに濃紫の歯茎に疼痛が遁走するではないか

そして
凝縮した首すじを徐行もせず通過すると
(なんのことはない)
寂びれはてたターミナルのホームで停車した



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