スイング/光井 新
 
世界が滅ぶその時も僕はバットを振っていたい
ピッチャーがびびって逃げ出そうと僕は打席に立ち続けたい
(球が来なければ素振りでもしているさ)
もしもミサイルが飛んで来たらホームラン打ちたいな
ヒーローになりたいなんて思っちゃいない
無心にバットを振りたいだけなんだ
ヘルメットを銃弾が掠めても止められない
アンパイアが死んでもユニフォームは脱がないよ
観客に後ろ指差されたって背番号背負って
(死にたい訳じゃない)
死ぬまでバットを振っていたいだけなんだ

目を閉じれば降り注ぐ青に輝く緑
この場所で僕は汗を流す
(今、夜の中で涙を流す人が居ても)
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