千秋楽/かいぶつ
 
onight」が
今月をもって閉店するという。
急な報せに私の内臓は逆立ちをして
脱力がド頭からつま先に向けて
くるくるとポールダンスした。
まわりの子のほとんども
安物の瀬戸物のように泣いたり
簡単に感情をひっくり返して始末が悪かった。


気付いたら私は酷い泥酔状態で
いつもの校庭の桜の木によじ登っていた。
その時いっしょにいた、同期の中でも一番仲の良いケイちゃんが
最初は笑っていたけれども、私がどんどん高い枝の方へ昇って行くと
「危ないってば。もう止しー。」
と不安げな声になって
それでもかまわずさらに高い所にある枝を掴んだとき
私はケイちゃんの甲高い悲鳴と
[次のページ]
戻る   Point(0)