アラスカ7〜気分は開高健〜/鈴木もとこ
 
のかはさっぱり判らず、何故ツアー客が2手に分かれるのかも
理解できずに5人乗りのボートに乗り込んだ。
船頭さんはウエダー(胴長靴)を大きなお腹で出っ張らした口ひげの男性だった。
船外機付きのボートは河をぐんぐん遡り、釣れるポイントへと進む。途中の木にハクトウ
ワシがとまっている。なかなか見れない国鳥の姿にアメリカ人はキャーキャー言いながら
写真を撮っていた。
ボートは氷河の融けた水でグリーンに見える河のまんなかで止まり、ロッジで借りた釣り
ざおに仕掛けをつけて、それぞれ釣り糸を垂らした。
日差しが強いが爽やかなアラスカの一日。多少釣れなくても気持ちがいい。近くにカモが
ゆっくりと
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