DESOLATION ROW(廃墟の街角)/……とある蛙
跡形もなく過ぎ去った過去は
過去の栄光ではなく日常のホームドラマで
思いやりのある家族とお節介な隣人
歴史好きの親父とミーハーな娘
東京に行きたくて
髪の毛を染めたキャサリン
着ているかわいい服は
インターネット販売か
通販で手に入れたもの
東京でも最先端だったと
彼女の同級生が
花を添えながら呟く
漁師町の沢山の猫に
毎日鰯のごちそうで
街ではプロレスの興業のビラが
風に舞って街路を散らかす
町立体育館に行く支度
年に数度の楽しみで、
マスクドマンのプロレスは
ここいらの若い衆のお楽しみ
猫がゆっくり欠伸する。
ヘルスセンター代わりの
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