新月/
草野春心
かさ重なった
野良犬のむくろに抱かれ、
牛乳を飲んだ。
嘘をつく唇は
ふる震えてる、
蛋白質。
汗が乾いたあとの
つめたさが、
この世界に変わっても
会おう、
遭おう、
逢おう。
なに何よりも
確実にかがやく、
新月の裏側で。
戻る
編
削
Point
(3)