日の丸の旗 ーSAVE JAPANー /服部 剛
 
空腹を覚えたら  
停電の部屋の暗闇に灯をともし 
津波に家も妻も流され、屋根に必死に掴まり 
幾夜も明かして漂流した人や 
ようやく連絡が取れて再会し 
互いの顔を見た瞬間に涙の溢れるまま 
抱き合う親子や 
横並びの小さいベッドで栄養の不足した
乳児達の寝顔や
今夜も氷点下の被災地で、布一枚を身に纏い 
震える独りの老人を思おう・・・ 


  SAVE JAPAN


今こそ、日本中の人々が声を揃えて
壊滅した故郷で泣き崩れる 
無数の被災者に、無言の声援を祈る時 

それぞれの日常の場面の中で 
長い間忘れかけていた愛国心は甦り 
震えるこの胸に、国の旗は刻印される 

拳を握り、大地に立ち
僕等はじっと明日の地平を見据えよう 

古(いにしえ)の和の耀(かがや)きで燃え出ずる
あの、日の丸を 







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