ジンジャーエール/
草野春心
だれかが死んだ
数字に埋もれ
僕はずっと
血のにおいを忘れていた
東京の蒼の下
ふるえが止まらないよ
明日を
少しも疑えなくて
ときどき思う
痛みだけのために
証しだけのために
きみに死んで欲しいと
ジンジャーエールを飲んだ
きみに「またね」と言った
だれかが死んだ
憎しみを背負えたらどんなに楽なんだろう
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