明日への波紋/高梁サトル
 
{引用=
鳥がなぜ飛べるか知らないように
花がなぜ咲けるか知らないように
人はなぜ生きるか知らないから歩いていける
手を繋いで不完全を積み上げ
明日へしかいけないいのちの行進

あやめる手はまもる為にも在るという事を
あなたは深く理解していて
理解しているからそんなにおろかに明確に
表現を違えることができるのだろう
数種類しかない表情が国境を越えるように
心臓から送り出される血はあかく
ながれるなみだに透ける世界
こんな夜にはどうしようもない愛ばかりが溢れて
止まない

 聴こえる
 歌未満の声が
 四季の美しい
 この孤島の
 明日という
 春で
 
[次のページ]
戻る   Point(4)