小さな君への挨拶/岡部淳太郎
小さなものたちが
それぞれに
自らの場所で躓いている
その中に僕も君もいて
むすうの僕と君が
それぞれに
自らの小さく見える
けれどもほんとうはもっと大きい場所で
同じように躓いている
最初に揺れた時は
まだ明るかった
けれどそれからどんどん
時は暗くなっていった
塩水の大群が押し寄せてきて
ひとつぶずつの
小さな人たちが
君と僕と同じように
小さな人たちが
彼等が慰撫し思いを傾けていた
物品たちとともに
抗いようもなく
のみこまれていった
宇宙は大きすぎる胃袋
いったいどれだけの小さな
ものをのみこめば
満足してくれるのか
誰にもわから
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