【批評祭遅刻作品】殺し、やわらかい雨の中で(山茶花オクリ讃1)/渡邉建志
れました、刺さ
れました、刺されました。
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初めて読んだ時心臓が止まるかと思いました。1回、それから6回刺す様子を、音ではなく、刺されましたという敬体(落ち着いた!)を繰り返して描くこの絵は、その殺意の無さを明らかに示しつつ、よって戦慄なのです。ムスカの「ウシシ」の前に言われている「てか?」ギャグをわれわれはわからないままに(誰か教えてよ)、勝手にハミルに悲しみを写され、殺されていくムスカ。一回刺されたあとの「え、なに?」のあまりの無防備な響き。殺意も、殺され感も、ないのです。
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血ってさ、よく燃えるんだろうかね」ハミルはライターを点します。
「うまくいくじゃ
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