【批評祭遅刻作品】殺し、やわらかい雨の中で(山茶花オクリ讃1)/渡邉建志
ピラぶりったら、あたりで知らんがなと軽率なわたしは嬉しくボタンを押すように言う。すると、もはや気絶しているのが誰でなぜか分からないし、作者も分からなくなって眼科ひとえを出すんじゃないかと思います。その落とし前に名言とでもいうべきなフレーズ「不憫であるとは同情を強いることです」が来るのですが、「響きは立派に名言だけどそこにどういう深い意味が宿っているのかわからないな」とフレージストは考えないで進みます。
{引用=
なにか調節をしたのか、女の声は鮮明になっていきました。鼓膜をくすぐるよう
な、パン、パン、という音に口端で泡がはじけるような錯覚を感じたハミルはシャ
ツの袖で口許をごしごしと拭いま
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