【批評祭遅刻作品】殺し、やわらかい雨の中で(山茶花オクリ讃1)/渡邉建志
 
事人外だよ、と思ったことは伝えられないでしまった。レントさんにせよ、オクリさんにせよ、あのころにマグマだかカオスだかノイズだかをものすごいエントロピーで吐き出していた、十代の眩しさをわたしはずっと、それがもうわたしには手に入らないのだという、理解すらきちんとできないのだという、届かなさばかり感じて。本当の話をすると、オクリさんのあの頃の詩をぼくはいまだによく分からない。だけれども、それが外延されたその他もろもろ諸空気を背負って大きな何かだという予感は感じる。でもそれは予であって実ではない。だからずっと感じることから逃げていた。閑話休題。
ガッチャ。)
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市道といいましたが民家に横附け
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