ヒューム「ベルグソンの芸術論」(6)/藤原 実
修司の劇団「天井桟敷」の旗揚げは1967年。その劇団員募集の際のコピーは「怪優奇優侏儒巨人美少女等募集」というもので、「見世物の復権」がテーマでした。このコピーだけみても、すでにコトバをオブジェ化し、さらに人間をコトバと同様にオブジェとしてあつかい、その内実を問わないという寺山の特徴がでているようです。
その第二回公演『大山デブコの犯罪』について寺山はこう書いています。
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「私にとって、この作品の台本はどうでもいいのであり、要するにステージの上に100キロ前後のデブコ数人がならび、他にヌード、セミヌードの男女が見世物小屋の絵看板のように立並びさえすればよかったのである」
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