雪原/三条麗菜
 
のだから

私は毎日
雪原を越えて
あなたに近づこうとしています
でも足が踏み出せなくて
雪原の冷たさが
そのまま心に刺さって
痛くて痛くて
あなたに近づけない

こんなにも美しい結晶が
いつだって舞っているのに
その中を進む
私の姿が無いなんて

自分の力では
この雪は溶けないのでしょうか
この空に呼び込んで
雪原を消滅させられる太陽は
どこに息をひそめて
いるのでしょうか

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