コンラート・ローレンツ/salco
れで再び日の目を見る頃には
半分がた痩せてしまったこったろう
それでも狼の腸壁及び
コウモンを傷つけぬよう細心の注意を払い
その為に
腕時計さえ胃の中へ残して来たものだった
「全くお前はひどい奴だよ」
「許しがたいぞ、狼藉もの」
と言い置いて、尻に帆かけて戻って来ると
ひと風呂浴びて、存分食って
たっぷり眠って、翌朝になると
またぞろ庭に引っ張り出した寝椅子の上で
老眼鏡をかけ直し
読みかけの本の続きから始めるわけだ
雁や鴉が愛したように
私も大好きなコンラート・ローレンツ
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