目覚め/
たもつ
深夜、電話が鳴っている
誰もいない、何もない
とても遠いところで
そんな気がして目が覚める
電話はどこにも見つからない
安心して再び眠る
夢の中で電話が鳴る
受話器は取らない
夢だと知っているから
夜が明け、いろいろな隙間から
朝日が射し込む
その頃になると電話は
自分が電話であることを思い出す
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