【批評祭参加作品】 現代ホラー映画50選(2)/古月
 
笑ましく、ひとつも怖くない。
ブルース・キャンベルについても現在の彼にはコメディ・リリーフとしてのイメージが強くあることもあって、おそらく公開当時の感覚では見られないんだろうなと思うと遅れてきた者の寂しさを感じる。
人里離れた山荘を舞台に、ひょんなことから死霊を蘇らせてしまった若者たちの災難を描く本作の見どころは、やっぱりサム・ライミの天才的な演出。自分の友人や恋人がゾンビになって襲い掛かってきたら……という恐るべき状況を描いていながら、なぜか悲壮感漂う展開どころか狂騒的なドタバタが繰り広げられる。
この徹底的にアッパーなテンションは、続編というよりもセルフリメイクの『死霊のはらわた2』でさ
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