じゃあ/相田 九龍
トントントントン
包丁の音がする
君は手際よくテーブルの上に出来あがった料理を並べていく
いめぇじの世界で
ダンスを踊る人たちが
手を繋いでは千切れて
あら、忘れていた、と
君はお米を炊き始めるのだ
米を研いで、釜の底を拭いて、ジャーのスイッチを押すのだ
千切れた肉体はいめぇじなので
実体はないけれど、いめぇじなので
しばらく実体のように感じずにはいられません
はい、はい
すっかり並んだ料理が
じわじわと冷めていくのを眺めながら僕たちは
お米が炊けるのを待っている
じわ、じわ
人が入ってくる
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