映画:ホラーハウス/ああああ
」
などと言いながら、西尾維新はノートパソコンのキーボードをカチャカチャ打っていた。私は怖くなって外に出た。しかし他に行くあてはない。が、しかし、評論家の東浩紀さんが隣のアパートの階段を降りてくるのを見つけたのだった。
「こんにちは」
「あ、はいこんにちは」
「東浩紀さんですよね、評論家の」
「あ、はい」
「あの、私ファンです。阿部と言います」
「はい、どうも」
「ご近所だったんですね、びっくりしました」
「はあ」
「あの、今実は、困っていることがあって」
「はい、なんでしょう」
「東さん、作家の西尾維新ご存知ですよね」
「はい」
「良かった
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