どこからか/殿岡秀秋
 
締めきった部屋の中にいて
小さな風を感じる
どこからきたのか
あたりをみまわす

ベッドで寝ているぼくの胸を
よぎる小さな影
どこからきたのか
窓に仕切られた空を見る

独りのときも
ぼくの胸には
何人かの小さな人がいてうごめく
気配

胸の中に温かい部屋があって
寝ている小人もいれば
忙しく
働いている者もいる

ぼくがでんぐり返しをすると
部屋からたくさんでてきて
ぼくのからだを内側からささえながら
動かしていく

ぼくが友だちと遊ぶと
いっしょになって
喜んでいるのが
たちのぼる汗の熱気でわかる

たくさんいる小人たちに
なにをし
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