毛布があったかいうちに/とんぼ
 
んだろうでも

問題はそこじゃない
はずなのに
彼をどうしようと
思うように思えないので
これで別れ話はおしまいだったんだなあと思う

わたしは押入れにかろうじで残ってた毛布を出して
床に広げる その上に寝転んでみる
背中が冷たい
肩甲骨ふたつ分の痛みが背中を突き抜けて
心臓をちくちくと刺す
ああもうここじゃあだめなんだなあと、わたしはようやく納得して
毛布にくるまったまんま部屋を出た
走って走って
遠くまで行こう

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