時の幻・空の影(三)/
信天翁
冬将軍の「喝」におどおどしながら
朝は白い挨拶で
昼は黄ない騒音で
夜は青い街路灯で
太平洋側の田舎町は流れの時を刻む
ねぇ あんたには見えるだろう
北風と薄日にとかされて
オルフェとなった幻と
その傍らでうずくまっている
トルソの影が
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