リーマン/番田
誰の声もしないけれど
死んでいるのは たぶん 俺だ
自分とは 一体 誰のことを差すのだろう
この街の中で ぼんやり 生きている
一体 ここに 私は 何をしにきたのだろうか
言葉を ぼんやり 無くしてしまった
ここに 言われるがままの 体がある
未来の中で生きてきたのだろう
ただ 言われるがままに
与えられた 仕事を こなしてきた
どこかに行くというわけでもなかった
風は ただ そこを 流れていくだけ
湖の中に見えた波紋みたいなものだろう
回遊していく 色々な小魚たち
私は 何もわからなかった
無数の雪が 空に舞う
思いは そこに 留まるこ
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