あなたまで/捨て彦
 
あれだ
あのー
いや
だからあれだ
さまざまだ
それぞれの。
それぞれがさまざまに
そもそものことを。

僕たちはいつも
そんなふうに

ま       ざ

ま             ざ



どうでもいいものを
見せつけられて
歩いているのだ
たぶん

生きているうちの
半分にも満たない
千切れた点

その空中に放たれた
五kgくらいの
結構でっかいそれを
僕という名の欠片は
通天閣の上のほうで
つーっと目を細めて
いつまでも
ぼんやりと見送っていたのだ

視界は
ぜんぶ赤い

ありとあらゆる
時間と空間の

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