梅/藤鈴呼
ブランコが 揺らすのは
二つの 想い
ありきたりに 滑るのは
古ぼけた 建物の陰から
そっと 公園を 覗くと
三角形に 聳え立つ 台
自宅の二階まで
おとうちゃんが よいこらせっと
登ったみたいに
はしごを てとてと のぼって
すーっと 滑ると
膝の後ろが 焼けた感触
ブランコで 揺れた
二つの 心は
何時までも 摩擦 知らずで
微笑んで 生るのかな
★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°
カラッカラに乾いた喉を
カラスが潤して行く
勿論 あの けたたましい
カァと言う声ばかりで
何が
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