ヨナキ/依
少し離れたところから
また宵と闇がやって来る
いつものようにそれを受け入れ
解放された熱量と
少しの眠気と混乱で
玉のような世界を産む
愛されたいと願ったら
手足のない海が生まれた
雨が止んでも泣けるように
心臓の数はひとつにした
だからいつでもばらばらになれる(秘密は秘密なのだけど)
氷がとけたら
もういくつかのさよならがあって
「ばいばい、ありがとう
会いたいね、愛してる」
何万回の言葉の代わりに
また、生きてる
言いたかったことは何?
言えなかったことは罪?
滲むまで
何度も何度も刻みつける
忘れるから
忘れないように
あなたがいたから
私がいる
私がいるなら
あなたはいる
そうやって
今日も泣きながら眠りにつく
玉のような世界を産む
夢もうつつも本能で
愛されたくて繰り返す
解放された熱量で
少しの眠気と混乱で
玉のような世界を産む
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