そして誰かがお終いの合図を出すのを待つ/ホロウ・シカエルボク
壊れた夜の片隅に身を置いて
時間の概念を分解してゆく
捨てられたまま白骨化した子猫の死骸と
使われなくなった給水ポンプの中の
身元不明の腐乱死体
道端で見た光景と
ニュースペイパーの小さな記事の
ごくごく個人的なリンク
飲料水の鉄分が余計な想像を起こさせた
フィードバック・エコーのキツ過ぎる
思考が目眩する午後と午前の中間
カナル型のイヤフォンで防げるものは
数えるほどしかないんだぜ、ベイビー
春にはたくさんの人を見送る
そんな思い出しかない
鎮魂曲がひっきりなしに流れるプレイヤーの
インジケーターの曇りは誰かの心
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