ペットショップ/
朧月
つめみたいに切れたら/想い
また同じのがはえるなら
いくらでも悲しむのでしょう
しっぽをたてて 泣くのでしょう
大きくなった子犬は
セール札をはられて
メインボックスから離れて
ぽつり ぽつり
頭をかいています
ガラス窓 指でなぞり
お前の夢の足の動きを
見守る 私も祈るよ
だれかのひざへゆけるようにと
なにが幸せかは
ごめん 知らないから
優しい手のひらだけは
あたたかいって伝えたい
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