ヒューム「ベルグソンの芸術論」(5)/藤原 実
くりだす---知性が主題から保つべき距離、材料の分解、融けあわないイメージのパターンの操作。ノンセンスと同じように高度に知的なこの周到きわまるシステムの世界の中に、潜在的には危険そのものであるはずの材料さえ取りこまれてしかるべく所を得、あげく完成した作品はエリオット氏の傑作と称さるべき逸品である」
(「ノンセンスの領域」)
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あまりにもマジメすぎ、コトバを窒息させてしまった荒地派の詩人たちによって、いわゆる「戦後詩」とよばれるものは息も絶え絶えの状態になってしまった、というのがぼくの印象です。
ぼくが詩を書き始めた十代---むかしむかし三十年以上も前のことですが---
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