アンプリファー/ジャンプアップ/nm6
 
だ。浮かぶ意味のない発音の羅列が気になりはじめれば、はじまる、はじまるアンプリファー。




胸騒ぐ、は、咽喉の詰まりか遠い声か。
世界中が、演技なんだ。




ストーブが話す、「赤はすべて夕焼けなんだ」と。ぼくは蟻の巣の中で、「土がエネルギーのすべてなんだ」と。気づいたらこんな時間で、ぼくはもう行かなきゃ焦燥。気づいたら浮かぶ意味のない発音の羅列が、すべて水蒸気になってめまいに変わるよ。ジャンプアップ、酔うの、酔うの。「気分だ」なんてゆらゆらと、昼間から夜中へとクロスする残骸の空ひとつ。記憶、の、記憶の、記憶。食べかけのケーキ、洗いかけの食器。アンプリファーは、増幅だ。




そら、空。
どこから書き始めればいいのか分からないけれど。




アンプリファー、ジャンプアップ。
世界中が演技で、ぼくらは涙が止まらない。
「きみは笑っているようにみえるよ」。
アンプリファー、ジャンプアップ。
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