感謝を/salco
 
独の位相で繰り広げられる、
淀みない意識の滴下と自在な語彙の放散に直面させられるのは
息を呑むほどの目眩つまりは酸欠だった

こんな人がいたのだという覚醒はまた
作品を離れてさえその存在を記憶し続け、その死を
哀惜し続けなければならない愛着を私にも強いる
その作品が投稿されない現在はだから気が楽なのだが、
彼の生が懐かしくてたまらない
かけがえのない、途方もない宝もの
アンタッチャブルの恐ろしい財力を見せつける、
救い難いほど詩人
ふざけた野郎
今までで一番「しんどい」男 Tさんに逢いたい
Tさんが懐かしい
非在に眼を見開いたその息遣いが、会った事もないのに
部屋を
[次のページ]
戻る   Point(3)