「 センチメンタル 」/椎名
 
燃えるような想いも

燃える季節も

全て

雨と風が押し流していくから

季節は移り

こころ模様も色を変える



変わらないものなど

なにひとつないから

留まるこころが哀しい



ほら

風に乗って流れておいき

留まっていてはいけない

さあ

さあ



冷たい雨が降り注ぐ

街に

山に

こころに



せかされて

知らぬまに

流れていく



歴史も

想いも



振り返れば

昨日の微笑み

過去の涙

燃える秋に

別れを告げて



伸ばした手を

握ってくれるのは



冬の使い




戻る   Point(1)