ブランコ/
桜 葉一
悲しい放物線を描いて
辿り着くこともない場所へ運ぶ
何度も何度も通り過ぎる中央線はすでにすりきれ
肌が剥き出しになっている
放り出された足は何かを抱えるように小さな弧を描く
軋む音は誰の鳴き声か
柵がある種の挑戦心を掻き立てている
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