菓子喰らう菓子(魔女)/木立 悟
 





波と墓どちらも頬に甘い冬



ロールには鮫のまばたき砕く笑み



羽の蓋まわる目の蜜くちづける



冬空を映す舌さき飴ひとつ



粉まぶし見えぬもの見えいただきます



新雪に砂糖の小指こぼれゆく



とどかない菓子あつめても春遠し



















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