SEX SHITAI/馬鹿野郎
たまにお父さんの悪口言うと
お父さんはいつも決まって冗談で
「生意気なこと言いやがって。お前は俺の精子だったんだぞ」
って言ってくる
それを言われると「オエ〜」ってなって何も言い返せなくなっちゃうんだけど
よく考えたら俺のお父さんも、俺のおじいちゃんの精子だったのだ
言ってしまえば
俺は精子の精子だったのだ
俺は
今、畳の部屋でほこりだらけのロッキングチェアーに揺られ
外を見ている、今にも死にそうなあのしわだらけのじじいの
精子の
精子だったのだ
そして
俺は
俺のお母さんの
まんこ
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