道標はなるべく愉快に/ホロウ・シカエルボク
 



そう、俺の首筋に鉛の様に染みついた痛み、叫び声を半分殺すような鈍重な…俺は真夜中の暗闇に隠匿された性質を探し出そうとしている、いまひととき心を納得させるような理由が多分その中にある…水溜りの中で溺れるようなぬめりを残す時間、俺の首筋に染みついて…探せなくなったものたちについてうたう歌を何度も聞いてしまう、きっとそんなことと同じような理由…水滴が落ちる間になにかを知ろうとするような時間なのだ、そうした時間が確かに実感として残っていることを俺は感じて納得しようとしている…それはある種の行為の確認のようなものだ、もしかしたらそんなものを理由とは呼べないのかもしれない、だけど俺はどうしてもそれ
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