風よ/
洋輔
風よ
俺がお前に愛されているのなら
雲を運んで太陽を覆い隠してくれないか
太陽は俺の目には眩しすぎるから
風よ
俺がお前に愛されているのなら
雨雲をどこかに吹き飛ばしてくれないか
この雨は俺の身体には冷たすぎるから
お前の愛を得るためなら
俺は何だってしよう
悪魔に魂を売り飛ばしたってかまわない
お前に愛されてさえいれば
俺は生きてゆけるから
風よ
俺がお前に愛されているのなら
静かに優しく俺の頬を撫でてくれないか
痛んだ俺の心が安らかに眠れるように
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