風よ/洋輔
 


風よ
俺がお前に愛されているのなら
雲を運んで太陽を覆い隠してくれないか
太陽は俺の目には眩しすぎるから

風よ
俺がお前に愛されているのなら
雨雲をどこかに吹き飛ばしてくれないか
この雨は俺の身体には冷たすぎるから


お前の愛を得るためなら
俺は何だってしよう
悪魔に魂を売り飛ばしたってかまわない
お前に愛されてさえいれば
俺は生きてゆけるから


風よ
俺がお前に愛されているのなら
静かに優しく俺の頬を撫でてくれないか
痛んだ俺の心が安らかに眠れるように









戻る   Point(1)